施餓鬼(せがき)

『救抜焔口餓鬼陀羅尼経』(ぐばつえんくがきだらにきょう)によると、お釈迦さまの十大弟子の一人である阿難は、ある時、口から炎を吐く焔口餓鬼に「おまえは今から三日後に死んで、餓鬼の苦を受けるだろう」と言われた。 阿難は「どうしたらこの苦から逃れられるか」と訊いた。 すると、焔口餓鬼は「明日中に餓鬼道に住むすべての餓鬼に飲物や食物を用意し、仏宝僧の三宝を供養せよ。 そうすれば多くの餓鬼も救われおまえの寿命も延びるであろう」といった。 これを聞いた阿難はすぐお釈迦さまのもとに行き施餓鬼の方法を教えられ、すべての餓鬼を飢えや渇きより救うことができ、寿命も延びた。 現在では餓鬼供養にとどまらず、先祖の霊、無縁の霊など、すべての霊を供養する法会となっている。